歳時記
平安貴族の栄華跡に思いを馳せる平等院~稜線と水流に抱かれた「宇治のシンボル」に咲き誇るフジ
2009年 6月20日
京都府南東に位置する宇治市は茶所として知られるととともに、宇治川ラインに代表される観光の町でもある。宇治市の南東部には宇治丘陵の山々がやわらかな稜線を描き、その間を縫って宇治川が流れる。そんな平安貴族が好んだ優美な自然を背景に、歴史に彩られた社寺や史跡が散在している。なかでも宇治のシンボリックな存在として観光客を惹き付けるのが、JR奈良線・京阪宇治駅から徒歩10分、宇治の流れの左岸に建つ平等院である。
表門から院内に入ると、手入れの行き届いたマツやツツジが目に飛び込んでくる。玉砂利の道を進めば、見事なつるを絡ませている藤棚が現れる。春先から初夏にかけ、青紫の花房となって咲き誇るフジは、阿字池周辺を一層明るい雰囲気にする。
平等院は藤原道長の子の頼道が別荘を寺院として、その名前を付与した世界遺産。院内の中心的な建物である鳳風堂は、阿弥陀堂の別称で親しまれている。堂内には螺鈿(貝殻の真珠色に光る部分)を散りばめた阿弥陀如来像が安置され、それぞれに楽器を手にする51体の雲中供養菩薩像が壁画として舞っている。いずれにしても、当時の芸術の粋を集めた国宝として、平安時代の名残を留めている。「貴族趣味」と一言で表すこともできるが、時代の支配階級がどのようなものに脅え、そして救いを見出そうとしていたのか......。そんなことに想像を飛ばしてみても面白いのかもしれない。
表門から院内に入ると、手入れの行き届いたマツやツツジが目に飛び込んでくる。玉砂利の道を進めば、見事なつるを絡ませている藤棚が現れる。春先から初夏にかけ、青紫の花房となって咲き誇るフジは、阿字池周辺を一層明るい雰囲気にする。
平等院は藤原道長の子の頼道が別荘を寺院として、その名前を付与した世界遺産。院内の中心的な建物である鳳風堂は、阿弥陀堂の別称で親しまれている。堂内には螺鈿(貝殻の真珠色に光る部分)を散りばめた阿弥陀如来像が安置され、それぞれに楽器を手にする51体の雲中供養菩薩像が壁画として舞っている。いずれにしても、当時の芸術の粋を集めた国宝として、平安時代の名残を留めている。「貴族趣味」と一言で表すこともできるが、時代の支配階級がどのようなものに脅え、そして救いを見出そうとしていたのか......。そんなことに想像を飛ばしてみても面白いのかもしれない。